無形民俗

苗間はやし【無形民俗】

市内では、疫病(えきびょう)除(よ)け厄除(やくよ)けを祈願するために、夏越(なご)しの祓(はら)い、別名「天王様(てんのうさま)」の夏祭りが行われています。そのときに引き回される屋台(やたい)で囃子(はやし)が演じられます。

苗間の囃子は、明治4年頃に馬宮村(現在のさいたま市)から伝わった新バヤシで、木下流といいます。現在は、毎年7月25日のみ演じられますが、昭和12・13年ころまでは24日・25日の2日間行われていました。

苗間はやしで木組みの屋台の上で太鼓や笛を吹く男性達とひょっとこのお面をつけた男性が映っている写真

大井はやし【無形民俗】

毎年7月24・25日の大井の天王様のときに行われています。昭和30年代ごろまでは川越街道沿いに露店が建ち並び、近在の村むらから多くの見物客でにぎわいました。木組みの屋台は上部が回るつくりで、花や提灯(ちょうちん)で飾られます。ヤタイ(狐の踊り)、ひょっとこ・おかめの踊り、獅子舞(ししまい)など多彩な演目で見物する人を魅了します。

大井はやしで木組みの屋台を押す男性達の写真

大井旭はやし【無形民俗】

大井の中組・下組・坂下が合併して結成した囃子で、上組の屋台とともに大井地区内を巡行しながら下組の屋台の上で演じられました。祭りが盛り上がり、屋台どうしが出会ったときに「ひっかわせ」がおこなわれました。このときに囃子のたたき合いが始まり、どちらか相手の太鼓(たいこ)に引き込まれた方が負けとなりました。

大井旭はやしで木組みの屋台を引く男性達の写真

亀久保はやし【無形民俗】

 「亀久保はやし」は明治10年頃から亀久保に伝わるお囃子です。亀久保神明神社において、1月1日の元朝祭や、7月25日の天王様、7月の日曜日に開催されるおおい祭り等で、笛と太鼓と鉦による賑やかな演奏と「おかめ」「ヒョットコ」「獅子」等の面をつけた踊りが繰り広げられます。140年余りの歴史と、屋台・衣装・道具等の維持、後継者育成による技術継承等が認められ、53件目の市指定文化財となりました。

木組みの屋台の上で笛と太鼓と鉦による賑やかな演奏の中ヒョットコの面をつけた男が踊っている写真

三角の浅間様(せんげんさま)と富士講(ふじこう)【有形民俗・無形民俗】

霊山として信仰を集めた富士山に参詣する富士講が、三角・原の人びとにより結成されたのは幕末から明治時代初期のことでした。徒歩や馬以外に交通機関がない時代に富士山には誰もが気軽に行くことができませんでしたので、講の人びとは富士山から運んだ溶岩を使ってミニチュアの富士山[富士塚(ふじづか)]を築き、石の祠(ほこら)をまつりました。これが浅間様(浅間神社)の始まりです。かつては、先達(せんだつ)に率いられて富士登山や毎月の富士経読みも行われていました。富士講は現在も続けられ、浅間神社では毎年8月1日に「山開き」、9月1日に「山閉(じま)い」の富士塚登拝の行事が行われています。

所在地

亀久保

浅間神社の境内で浅間神社祭と書かれた提灯が飾られている写真

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更新日:2020年03月02日