武士の世の中へ -鎌倉・室町時代-

武士の世の中へ -鎌倉・室町時代-

平安時代の後半から室町時代の関東は、桓武(かんむ)天皇を祖とする秩父氏や千葉氏に代表される坂東八平氏(ばんどうはちへいし)や都の貴族を祖とする比企氏や足立氏、あるいは武蔵七党と呼ばれる武士たちによって支配されていました。

彼らは、未開墾地を開発して開発地名を名のり、ふじみ野市およびその周辺では、河越氏、仙波(せんば)氏、大井氏、難波田(なんばた)氏がいました。

彼らは源頼朝の鎌倉幕府創立に貢献し、鎌倉幕府滅亡後の南北朝・室町時代の争乱でも活躍しました。

市内にはこれらの武士が鎌倉との往来に利用した鎌倉街道と伝承される古道があり、その近辺から、死後の極楽往生(ごくらくおうじょう)を願う当時の武士・民衆の信仰の一端をうかがわせる板碑(いたび)が出土しています。

東原小学校を回り、亀久保に向かって走る「古坂(ふるざか)」と呼ばれる道も鎌倉街道と伝えられます。

東原小学校の一帯は、「本村(ほむら)」と昔から呼ばれていましたが、土地区画整理に伴う発掘調査により、鎌倉時代から室町時代にかけての村落跡であることが判明しました。

この村落は、戦国時代の「大井郷」に該当するものと考えられています。

江戸時代初期、川越街道の整備に伴いこの村が西へ移転して大井宿になったことにより、この付近が「もとのむら」として本村と呼ばれるようになったと思われます。

梵字が彫られている南北朝時代の板碑の写真

貞治5(1366)年(南北朝時代)の板碑(駒林出土)

地面にある建築物跡や生活の跡が白い線で囲われている本村遺跡を高台から見た写真

本村遺跡(鎌倉時代から江戸時代はじめの建物跡や生活の跡が確認されました。)

地図

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更新日:2020年03月02日