建造物

回漕問屋福田屋【建造物】

回漕問屋福田屋は、江戸時代後期の天保2(1831)年に福岡河岸で開業し、江戸屋・吉野屋とともに明治中期まで栄えました。福田屋には、多くの建物が建築されましたが、現在では、主屋・台所棟・離れ・文庫蔵が残されています。明治初期に建てられた主屋は、木造2階建、瓦葺き、のべ床面積225.9平方メートルで、格子戸の中に8畳の帳場と引き出し付きの箱階段が設けられていました。主屋に隣接している台所棟(のべ床面積53.5平方メートル)や文庫蔵〔のべ床面積66.5平方メートル〕は明治中期に建てられました。客間に使用された離れ(のべ床面積93.7平方メートル)は、明治33(1900)年ころの建築で、通し柱を使用する埼玉県内でもめずらしい木造三階建てです。新河岸川舟運の面影を伝え、明治時代の商家の形態がよく残されている重要な建物です。平成8年から福岡河岸記念館として一般に公開しています。

所在地

ふじみ野市福岡3丁目

問い合わせ先

上福岡歴史民俗資料館

明治時代に立てられた、家の前に植木がある木造2階建て旧船問屋福田屋の主屋の写真

右から主屋・離れ・文庫蔵です。

平野家住宅【建造物】

平野家住宅は、明治初期に建てられたと思われ、明治30年代に下赤坂(現在の川越市)から現在の場所に曳家(ひきや)[移築]されました。南向きに建てられた母屋の規模は、桁行(けたゆき)[間口(まぐち)]が7間4尺(約14メートル)、梁行(はりゆき)[奥行]2間(約3.6メートル)で二重梁となっています。現在はトタンで覆われていますが、平屋寄棟(ひらやよせむね)の茅葺(かやぶき)屋根は軒が低く、平野家の外観上の特徴になっています。

所在地

大井武蔵野

平野家住宅の写真

苗間神明神社(なえましんめいじんじゃ)の常夜灯(じょうやとう)【建造物】

苗間神明神社境内の社殿脇にレンガ造りの常夜灯が残されています。この常夜灯は、旧大井村初代村長の神木三郎兵衛による献灯と思われ、建立年は不明ですが、明治20年代中ごろの様式を持つ埼玉県内で最も古いタイプのレンガ建造物です。700から800度の薪で焼かれて橙色(だいだいいろ)をしたレンガの大きさが不揃いで、レンガの間は漆喰(しっくい)でとめられているなど、明治後期に流行した軒下(のきした)の飾りが随所に認められます。

所在地

苗間:苗間神明神社

苗間神明神社の常夜灯の写真

この記事に関するお問い合わせ先

社会教育課 文化財保護係

〒356-8501
埼玉県ふじみ野市福岡1-1-1
電話番号:049-220-2088
メールフォームによるお問い合わせ

更新日:2024年09月04日