みんなでつくる地域と学校

市内小中学校の取組

市内小中学校では、家庭・地域と学校の協働や地域コーディネーターの活躍により、地域の資源を活かした授業支援や活動が行われています。

地域と学校が協働で行っている取組の一部を紹介します。

大井小学校 部会制で議論を深める学校運営協議会

大井小学校運営協議会での部会会議

大井小学校学校運営協議会での部会会議

 

「会議」となると気負ってしまい、活発な話合いができない…。そこで、大井小学校では、少人数に分け、各部会で活動しています。

心づくり部会では「あいさつ」を重点に取組み、子供たちが「あいさつキャンペーン」に取り組んでいます。学びづくり部会では、先生と地域コーディネーターが直接話合い、様々な授業の充実につながりました。体づくり部会では、夏休み中のラジオ体操が自治組織の協力で復活し、地区を超えて子供たちが参加したそうです。環境づくり部会では地域の安全マップを作成し、家庭や地域、授業でも活用しています。

東台小学校 カリキュラムカレンダーで地域と学校の連携を共有

東台小学校カリキュラムカレンダー下書き

東台小学校カリキュラムカレンダー下書き

 

 

 

 

 

令和4年度から、地域コーディネーターと学校が協働し、カリキュラム・カレンダーを作成しています。横軸は月を、縦軸は学年を表し、いつ、どの単元で、保護者や地域の方の協力を得て、どのような学習をしているのかが一目瞭然に分かります。地域コーディネーターが研修会で学んだことを学校に相談して実現しました。

職員室の壁に用紙を貼り、先生たちに付箋で学習内容や協力者の名前などを書いてもらいました。さらに、年間指導計画や年間行事予定を見比べ、教頭先生と地域コーディネーターが補足しながら仕上げました。これなら、異動や進級で担当の先生が変わっても、同じ取組が継続できます。保護者や地域の方も、どのようなことで地域と学校が協力しているのかが分かります。

カリキュラム・カレンダーは東台小学校だけでなく、上野台小学校や東原小学校などでも作られています。

上野台小学校カリキュラムカレンダー

上野台小学校カリキュラム・カレンダー

東原小学校カリキュラムカレンダー

東原小学校カリキュラム・カレンダー

三角小学校 人と人を学校でつなぐ 多目的トライルームの開設

三角小学校多目的トライルーム

三角小学校多目的トライルーム

 

 

学校に自由に足を運べる場を設け、地域の方にも一緒に学校運営に参加してもらい、学校を中心とした地域の活性化や先生方の働き方改革につなげていこうと「多目的トライルーム」を開設しました。

ねらいの一つ目は「顔見知り」を増やし、人のつながりを広げること。二つ目は顔見知りの大人が校内を行き交うことで不審者が侵入しにくい環境を作ること。三つ目は教室に入れない子供たちのステップアップの場とすることです。

学校応援団のミーティングや作業をしている大人たちのかたわらで、未就学児が遊ぶ様子もみられます。

上野台小学校 ひかり祭 子供たちの笑顔のために

おやじの会のジャンボチャーハン

おやじの会のジャンボチャーハン

令和4年度のひかり祭は、学校運営協議会委員であるPTA会長と地域コーディネーターが中心となり、有志による実行委員会を立ち上げ開催されました。保護者や行政、自治組織、各種団体、企業などの協力を得て、「子供たちの笑顔のために」を合言葉に、学校と地域、様々な人がつながり、地域全体で子供たちの学びや成長を支えることにつながっています。

亀久保小学校 あったか団

岩佐PTA会長とボランティアの松本さん

左から、木村教頭先生、岩佐哲靖さん、松本敦子さん

 

 

 

 

 

 

亀久保小学校では「あったか団」として、おやじの会、花組、亀小みまもりたい、よむレンジャー、学習支援の5つの学校応援団活動を行っています。

学校が困ったときに一声かけると、すぐに協力してくださる「あったかい」亀小地域です

学校運営協議会に参加し、多くの地域の方が子供たちを見守ってくれていることがわかり、本当にありがたいです。ただ、学習支援は直前にならないと日程が決まらないので人集めが課題です。学校に行くと、顔見知りの子供たちが手を振ってくれ、とても嬉しいです。(写真右/松本敦子さん)

民間施設を利用したプール学習のボランティアに参加しました。毎回30人ほどの方が参加しています。行政と学校、ボランティアがきちんと役割を分担していかないと、ボランティア頼みでは続かないものもあると感じています。(写真中央/岩佐哲靖さん)

亀久保小学校授業支援

授業支援

亀久保小学校プールボランティア

プールボランティア

さぎのもり小学校 地域の伝統を伝える

さぎのもり小学校まゆだまづくり

まゆ玉かざり

「地域の歴史教え隊」(学校応援団)の指導のもと小正月(こしょうがつ)に飾る「まゆ玉飾り」を3年ぶりに実施。2、3年生が作ったまゆ玉を保護者や地域の大人が蒸して、梅の木に飾りました。5、6年生からは「懐かしいな」の声も。

また、駒林八幡神社が子供たちの思い出の場所になってほしいと、神社関係者が学校に提案し、子供たちから歌詞を募集し駒林八幡神社の歌を作りました。きっかけは学校に配付した交通安全を願うヒマワリの種でした。今年も神社には子供たちが種から育てたヒマワリの花が咲いています。

さぎのもり小学校まゆだまかざりつけ

子どもと保護者、地域の方が一緒に飾り付け

八幡神社のうた

八幡神社の歌

西原小学校 スクールガードリーダー

西原小学校スクールガードリーダー

スクールガードリーダーの大島次雄さん

スクールガードリーダーの大島次雄さんは82歳。約30年間、交通量の多いこの交差点に立って、朝と夕方に登下校する子供たちの安全を見守っています。大島さんが来られない時は近所の方が代わりに見守りをしてくれるそうです。「地域の方の協力があって続けてこられました。子供たちがあいさつしてくれるのが張り合いです。」と大島さん。子供とのちょっとした会話も楽しみにされているようです。

(令和5年10月時点の内容です)

注)スクールガードリーダー
子供たちの安全確保のため、学校周辺や危険箇所などに立って見守りや指導を行っています。

福岡小学校 花壇から心にも花を

学校応援団の花壇ボランティアでは、植え替えや花摘み、種から苗づくりなどを行っています。「小さな区画で作業をするのは、達成感を得るため。活動を長く続けるためのコツです。」と代表の田中薫子さん。地域の方が「安く手に入ったから」と苗を分けてくれることもあるそうです。用務員さんの協力も得て廃材を使って花壇づくりをし、昨年はハロウィンをテーマにした花壇で、ふじみ野市花いっぱいコンクール最優秀賞を2年連続で受賞しています。

田中薫子さん

代表の田中薫子さん(令和5年度)

福岡小学校花壇ボランティア

花壇ボランティアの作業の様子

西小学校 学校公開日に保護者・地域・学校職員が協力して一斉廊下清掃

西小学校一斉廊下清掃

学校公開日の午後、保護者・地域・学校職員が協力して校舎の廊下及びトイレの清掃を行いました。校長・学校運営協議会長・PTA会長の呼びかけにより、保護者・地域の方が50名以上参加し、教職員も合わせて約100名での清掃作業です。子供の手では落としきれない汚れもきれいになりました。3学期を「感謝の学期」とし、一斉清掃できれいになった廊下を見せ、多くの方に支えられて学校生活を送っていることを子供たちは学んでいます。

大井中学校 地域交流デー 生徒が地域に貢献しやすい環境を作る

大井中学校地域交流デー

令和4年度の地域交流デー

令和4年度から、10月末の土曜日を「地域交流デー」とし、地域と学校の交流を行っています。初年度は大井中学校主導のごみゼロ運動中心の活動でしたが、令和5年度は自治組織主催の行事に、生徒、保護者、学校職員等が参加する予定です。

地域全体で生徒を育てていくには、地域の力を学校がお借りするだけでなく、生徒が地域に貢献しやすい環境を作ることが大切と考えています。

毎月10日の「あいさつの日」と合わせ、地域と生徒、保護者がつながり、「地元、ふるさとっていいな」という思いが芽生え、その思いを共有できる地域づくりにこれからも取り組んでいきます。

ボランティアに参加されているみなさんへ

朝倉教育長

市では、様々な地域・家庭・学校の連携事業(地域学校協働活動)が行われていますが、この活動は今に始まったことではありません。登下校の子供の見守りや花壇整備、読み聞かせ、学習支援ボランティアなどに多くの地域の方が参加されてきました。紙面の都合上、全ての活動は取上げられませんが、地域で、学校で、ボランティアとして活動していただいている皆さんに心より感謝申し上げます。

教育委員会教育長 朝倉 孝

更新日:2023年10月02日