令和8年第1回ふじみ野市議会定例会市長施政方針
令和8年度第1回ふじみ野市議会定例会施政方針 (PDFファイル: 660.5KB)
初めに

令和8年第1回ふじみ野市議会定例会の開会に当たり、私のふじみ野市政の施政方針を謹んで申し上げ、市民の皆様、そして、ここにお集まりの議員の皆様のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。
令和7年10月1日、本市は誕生から20年を迎えました。そして、この記念すべき節目を迎えるに当たり、10月5日には多くのご来賓の皆様のご臨席の下、ふじみ野市誕生20周年記念式典を挙行いたしました。また、20周年を記念する年度として、市民の皆様と共に、様々な記念事業を行ってまいりました。数多くある事業の中からここではクラウドファンディングを活用した三つのプロジェクトについてお話しさせていただきます。
一つ目は、「ふじみ野市産のお酒を造りたい!」プロジェクトでございます。
ふじみ野市観光協会が主体となり行ったふじみ野市産米を原料とした酒造りであります。ご承知のとおり、市内には酒蔵がありません。そのため、秩父の老舗の酒蔵にご協力をいただき、盆地特有の寒冷な気候と荒川水系の良質な水を用いて酒造りを行いました。この酒は「河岸の蔵」と名付けられ、「特別純米酒」とその特別純米酒を詰めた酒瓶を静岡県下田市の海底に沈めて熟成させた「海中熟成酒」の2種類が11月の産業まつりをはじめ、市内の酒販店において販売され、飲食店においても提供されました。令和8年度も販売する予定と伺っておりますので、多くの皆様にご賞味いただければと思っております。
二つ目として、「記念給食を提供したい!」プロジェクトであります。
こちらのプロジェクトは、この節目の年に、子どもたちの思い出に残る給食を提供し、子どもたちがこのまちで生活し、学校に通えることに大きな喜びを感じてほしいと願い行ったプロジェクトであります。実施時期につきましては、全小中学校の行事等を考慮し、小学校は8月28日に、中学校は翌日の29日に実施いたしました。メニューとしては、ハート型デニッシュ、ふじみ野コーンスープ、ふじみんメンチカツ、カラフルサラダ、オレンジシャーベットという内容であり、特に、メンチカツには20周年記念として「ふじみん」の姿を施し、デザートには暑い夏にぴったりのオレンジの皮が器になっているシャーベットを提供いたしました。また、この給食の時間には、ふじみ野市のあゆみについて校内放送を行っていただきました。子どもたちからは「シャーベットが出てうれしい」、「メンチカツのふじみんがかわいくて食べられない」、そして、「また食べたい」という声が多かったようであります。私も、この給食の試食をさせていたただき、子どもたちの喜ぶ顔が頭に浮かび、思い出に残る給食になったものと感じたところでございます。
三つ目は、「第九を歌いたい!」プロジェクトでございます。
こちらは、「誕生20周年記念公演」として、記念式典の当日に会場をステラ・ウェストに移し、ベートーヴェン交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」を合唱し、多くの市民の皆様で20周年を祝う企画であります。ふじみ野市音楽家協会やふじみ野市文化協会の皆様にご協力をいただき、22回にわたる練習を積み重ね、当日を迎えました。参加された市民の皆様や祝祭ユースオーケストラなど多くの皆様の思いが一つになり素晴らしいステージを創り上げ、終わった瞬間の達成感、そして、充実感いっぱいの表情は、今でも鮮明に覚えております。私自身も客席からではありますが、何とも言えない一体感につつまれた瞬間であり、ホール内の全ての人々が一つになった瞬間でもありました。
これら三つのプロジェクトは、大成功のうちに実施することができました。このプロジェクトにご賛同いただきました全ての皆様に心から感謝申し上げます。
このようなプロジェクトのほかにも、令和7年度は20周年を記念して様々な事業を行ってまいりました。令和8年度におきましても、各種施策の展開において、誠心誠意取り組んでまいる所存でございます。そして、子どもからご高齢の方々まで全ての市民の皆様がいつまでも健やかに暮らし続けることができるまちづくりを推進してまいります。
未来に向けて 今、ここから
さて、昨年10月の市長選挙におきまして多くの市民の皆様からご支持を賜り、引き続き、市政の舵取りを担わせていただくこととなりました。その重責に、改めて身の引き締まる思いであります。
ここで、市民の皆様にお示しさせていただきました五つの「まちづくり」についてお話しさせていただきます。全ての分野について詳細に言い尽くしているものではございませんが、今後4年間の行政運営に関する私自身の指針となるものであります。説明させていただき、ご理解いただきたいと存じます。
ー 子ども優先のまちづくり ー
まずは、私の政策の一丁目一番地であります子ども、子育て支援の取組についてでございます。
国や地方で様々な議論が行われておりますが、少子化の流れは依然として変わらない状況にあります。この問題は個々の考え方もあり難しい課題ではありますが、まずは子育てしやすい環境を整えることが必要であると考えております。子どもを産み育てることに対する心理的・物理的ハードルを少しでも下げる、あるいは取り除いていくよう、努めていく必要があると思います。そして、子育てに係る経済的な支援や環境整備につきましても、引き続き、力を入れていきたいと考えております。例えば、国では学校給食費や高校の授業料無償化の議論が進んでおりますが、市といたしましても、学校教育に係る費用の軽減や教育施設、設備、備品などの充実を図ってまいります。また、保育所の待機児童につきましては、ニーズに合わせて保育枠の拡大を図ってまいりたいと考えております。
ー 誰もが健やかに暮らせるまちづくり ー
次は、日常の生活や健康関連についてでございます。
不安定な世界情勢などによるコストプッシュ型のインフレが続いております。昨年12月の定例議会、そして、先月の臨時議会におきましても物価高騰対策としての補正予算をご可決賜りました。現在、子育て応援手当につきましては大方の振り込みを終え、消費活性化クーポン券、水道料金及び下水道使用料につきましては準備を進めているところでございます。また、これまでも、子育て世帯への支援として、学校や保育所の給食費における食材費の高騰分を公費で対応してきたところでございます。今後におきましても、物価情勢と国の動向を注視しつつ、必要に応じて物価高騰に対する施策を検討してまいります。
次に、移動手段の拡充と併せた健康寿命の延伸についてでございます。
現在、日常の移動手段として、市内循環ワゴンやお出かけサポートタクシーを運行しております。今後は、文化施設や現在改修を行っている博物館、そして、駅や商業施設などを含めた、新たなルートも検討し、特にご高齢の方々には外出機会の創出を図り、心身ともに健康で元気に過ごしていただきたいと考えております。併せて、「ふじみ野市に住む=自然と健康になる」をスローガンとして、検診の充実と気軽に健康チェックや検診などができる体制づくりを関係機関と一体となって進めてまいります。
ー 安全・安心のまちづくり ー
続きまして、安心して暮らせる安全なまちづくりについてでございます。
これまでも、防災・減災対策は力を入れて取り組んでまいりました。直近では、防災情報共有システムやトイレトレーラーなどを導入するとともに、耐災害性の高い防災行政無線への更新に向けて、取組を進めております。これに併せて防災ラジオ型の戸別受信機の導入を行ってまいります。
近年、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆるトクリュウによる振り込め詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺が増加し、加えて新たな手口による非常に大胆な犯罪も増えております。連日のように報道されており不安に感じている方も多いものと思います。これまで以上に防犯体制を強化するため、街頭防犯カメラの設置を計画的に進めてまいります。さらに、より一層警察との連携強化を図ってまいります。
その他にも、交通安全対策や公共インフラの老朽化対策などにつきましても、引き続き、取り組んでまいります。
ー 魅力と活気にあふれるまちづくり ー
続きまして、まちの魅力アップと活気についてでございます。
都市計画決定から半世紀以上が経過している上福岡駅東口駅前広場の整備につきましては、「絶対にやらなければ」との強い思いの下、市長就任直後から駅前広場整備に向けて取組を進め、一つ一つ課題を解決し、現在の状況まで進めることができました。駅前広場の整備につきましては最終段階に入ったものと考えております。早期の事業完了に向けて、引き続き、全力で取り組んでまいります。
同じく、まちの魅力度アップにつながる取組として、現在、旧上福岡西公民館、博物館、そして、運動公園野球場の大規模改修工事を行っており、今後、第2運動公園体育館の大規模改修工事、更には、その他の公園などにつきましても充実を図るべく、リニューアルや改修などの取組を進めてまいります。
また、活気あるまちの要素の一つとして産業の振興も欠かすことができません。国道254号バイパスふじみ野地区産業団地の創出に続き、新たな企業誘致の促進に向けて、取り組んでまいりたいと考えております。
ー 市民が主体のまちづくり ー
次は、市民力・地域力によるまちづくりについてでございます。
地域力の向上を目指すためには、地域コミュニティの醸成が必須であります。地域コミュニティの核となる自治組織の支援につきましては、これまで以上に踏み込んだ形での支援が必要であると考えております。また、併せまして、地域コミュニティの拠点となる集会所、会館等の施設につきましては、これまで、その在り方についての検討を進めてまいりました。今後は、拠点整備の具現化に向けて、取組を進めてまいります。
そして、市民の皆様の文化・芸術、スポーツ、レクリエーションなどの自主的な活動の支援といたしましては、ハード面では、先ほど述べました施設の整備を着実に進め、ソフト面として、ふじみ野市スポーツ協会やふじみ野市文化協会の活動を支援することにより、その裾野を広げ、活気のあるまちづくりを進めてまいります。
以上、五つの「まちづくり」についてお話しさせていただきました。これらを実行していくため、市長就任以来、行ってまいりましたタウンミーティングにつきましては、市民の皆様と直接お話しすることができる貴重な機会として、引き続き、実施してまいります。
令和8年度の予算概要
さて、政府が示した令和8年度における一般会計予算案は、過去最大の総額122兆3,092億円となりました。
一方、地方財政計画では、安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額について、令和7年度を3.7兆円上回る67.5兆円が確保されました。
こうした状況の中で編成した本市の令和8年度当初予算案の概要でございますが、一般会計の予算規模は、532億2,452万6千円で令和7年度と比較してプラス0.9%、4億5,758万円の増額となり、過去最大規模の予算案といたしました。
歳入面では、市税において、個人市民税や固定資産税などの増加を見込み、市税全体では、約6億4,100万円の増額を見込んでおります。
歳出面では、各種経費における資材価格の高騰や人件費上昇等への対応を前提としつつ、政策の柱となる「子ども優先のまちづくり」や地域力の向上につなげる予算のほか、まちの安全対策など、持続可能なまちづくりを推進するための予算を計上しております。
普通建設事業では、文化施設の大規模改修工事をはじめ、博物館の整備や小中学校の大規模改造工事など、普通建設事業全体では、約60億7,200万円を計上しております。
この予算を編成するに当たり、市債と基金のバランスを考慮しつつ、これまで計画的に積み立ててきた基金約40億200万円を当初予算に繰り入れ、将来世代への過度な負担とならないよう、必要な予算を配分したところでございます。
令和8年度の取組(主な事業)
続きまして、令和8年度の各部の主な事業につきまして、説明させていただきます。
1 総合政策部
まず初めに、総合政策部所管の主な取組についてお話しいたします。
まず、DXの推進についてでございます。
これまでDX推進方針に基づき、行政手続のオンライン化などを総合的に進め、「離れていてもつながる デジタルの活用で便利なまち ふじみ野」の実現に向け、着実に取組を進めてまいりました。しかし、近年では、生成AIをはじめとしたデジタル技術の急速な進展が生じております。これらに対応し、市民の利便性の向上と持続可能な行政運営を確固たるものとするため、令和8年度を初年度とする「デジタル戦略計画」を策定いたしました。この計画では、基本目標の一つに「選べる・ひろがる市民サービス」を掲げており、市民サービスの根幹である窓口業務を見直す「窓口フロントヤード改革」を重点施策として推進してまいります。特に、ご遺族の皆様の負担を大きく軽減するため、様々な手続きを一括して支援する「おくやみワンストップ窓口の設置」を進めてまいります。さらに、幅広い世代で活用されている「LINE」を単なる情報発信ツールにとどめることなく、市民の皆様の疑問に対する自動応答や施設予約、電子申請ページへの誘導、さらに災害時の避難所情報の提供など、生活に密着した情報へのアクセスを容易にするとともに、各種行政サービスへの入口として活用してまいります。
次に、シティプロモーションの取組といたしまして、令和7年度に作成したシティプロモーション動画が全国広報コンクール埼玉県審査で1席となり、埼玉県代表として全国審査に推薦されることになりました。今後におきましても、様々な方法を用いて本市の魅力を発信するなど、多くの方々に本市に愛着を抱いていただけるような取組を進めてまいります。
2 総務部
次に、総務部所管の主な取組についてお話しいたします。
初めに、防災対策でございます。
昨年12月8日に青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.5の地震が発生し、北海道・三陸沖後発地震注意情報が初めて発表されるなど、近年、全国各地で災害が頻発する中、災害への備えをこれまで以上に強化していかなければなりません。本市では、昨年10月にトイレトレーラーを導入し、11月の総合防災訓練や 12月のロードレース大会などにおいて、市民の皆様にご利用いただきました。災害時における快適なトイレ環境の整備は喫緊の課題と言われている中、国及び民間とのネットワーク等により連携を深められる画期的な取組の一つであると捉えており、引き続き、平時においてはイベント等での活用を推進し、防災意識の高揚を図ってまいります。
次に、防災行政無線の設備につきましては、送信局をこれまでより高出力のシステムとし、衛星回線を活用することにより冗長化が図られた耐災害性の高いシステムに更新いたします。さらに、高性能スピーカーや戸別受信機の導入、併せて更新するJアラート受信機につきましても、各種SNS等との連動を図り、市民の皆様へ確実に防災情報の伝達を行い、より一層災害に強いまちづくりを進めてまいります。
続きまして、防犯対策でございます。
本市におきましては、自治組織や青色防犯パトカー市民パトロール隊による防犯パトロール等の活動とともに、地域・警察・行政が一体となって各種防犯活動を行う「官民合同防犯活動」など、幅広く地域の防犯活動を推進しております。しかし、公共機関等の職員を名乗り現金をだまし取る特殊詐欺や侵入窃盗などが後を絶たない状況にあります。令和8年度におきましては、引き続き、地域・警察・関係団体と連携し、犯罪情勢に応じた各種取組を推進するとともに、新たな取組として街頭防犯カメラを設置し、安全・安心なふじみ野市の実現を目指してまいります。
次に、自主財源の根幹をなす市税の収納についてでございます。
納税率は、令和6年度決算におきましても県平均を超え、平成23年度から14年連続で上昇し、市税全体及び個人住民税の納税率は県内40市中第1位となり、個人住民税においては4年連続で知事表彰を受けました。これは、市民の皆様の納税意識の高さによるものと、実効性のある徴収をワンチームで取り組んできた職員の日々の努力が大きな成果を発揮したものであると考えております。令和8年度におきましては、納税者の利便性の向上を図り、安定した収納が見込める口座振替の加入促進を図るべく、24時間365日いつでも・簡単・スピーディーに口座振替の登録手続きができる「Web口座振替受付サービス」を導入いたします。今後におきましても、負担の公平性を確保するため、収納率の維持・向上に努めてまいります。
3 市民生活部
続きまして、市民生活部所管の主な取組についてお話しいたします。
初めに、市民窓口サービスについてでございます。
本庁、出張所及び大井総合支所の市民窓口において、毎年度実施しております窓口サービス満足度調査では、満足度98%を超える高い評価をいただいており、自由記載欄には「短い時間で用件が済んだ」「親切で気分よく用事を済ませることができた」など多くのお褒めの言葉をいただいております。今後も、市民の皆様の声を真摯に受け止め、市民窓口サービスの更なる向上と、心のこもった接遇の徹底に努めてまいります。また、マイナンバーカードの普及状況でございますが、本市の普及率は、本年1月末時点で全国平均を上回る82.9%と県内40市中第 1位の普及率となっております。また、マイナンバーカードを利用した住民票等のコンビニ交付の利用割合は約3割と年々増加しております。引き続き、普及促進に努めるとともに、交付申請の支援に取り組んでまいります。
続きまして、市民総合相談につきましては、複雑化・多様化する相談ニーズに総合的に対応するため、専門相談の充実や効率的で質の高い相談サービスの提供に努めているところでございます。令和8年度におきましては、増加する離婚に関する相談への対応や休日にも相談できる環境を整えるため、大井総合支所市民相談コーナー「オアシス」において「弁護士による離婚に関する法律相談」及び「行政書士による休日開庁生活総合相談」を新たに開設いたします。
次に、国民健康保険についてでございます。
現在、第3期埼玉県国民健康保険運営方針に基づき、令和12年度からの保険税水準の完全統一の実現を埼玉県と共に目指しているところでございます。そのような中、令和9年度の準統一に向けて、県が示す市町村ごとの標準保険税率と実際の税率に乖離が生じている場合は税率改定を行うこととされております。このことから、本市におきましても、令和8年度と令和9年度の2年をかけて段階的に税率改定を行うことといたしました。今後におきましても、安心して医療を受けられる保険制度を維持するため、埼玉県と共同し、持続可能で安定的な国民健康保険の運営を図ってまいります。
4 市民活動推進部
続きまして、市民活動推進部所管の主な取組についてお話しいたします。
初めに、自治組織への支援についてでございます。
令和7年度に自治組織連合会役員の皆様で構成する自治組織集会施設等運営協議会が立ち上がり、今後の集会施設の在り方や喫緊の課題であります加入率の向上に向けての議論を重ねていただいているところでございます。地域コミュニティの醸成は大変重要な課題であり、今後におきましても、人と人とのつながりの大切さを改めて認識していただけるよう、自治組織の取組を積極的に支援してまいります。
続きまして、文化の分野についてでございます。
令和5年11月にオープンしたステラ・ウェストにつきましては、本年2月14日、来場者数100万人を達成いたしました。当初の目標を上回る結果となりました。多くの市民の皆様に愛着を持って施設をご利用いただいているものと、大変喜ばしく思うところでございます。また、現在整備を進めております旧上福岡西公民館につきましては、市民の皆様の交流や活動がより一層促進される施設となるよう、令和9年夏のリニューアルオープンを目指し、整備を進めてまいります。
一方、ソフト面につきましては、引き続き、企画提案型委託事業等による文化活動への支援、また、ふじみ野市文化協会や指定管理者等との連携をより一層深めるなど、文化振興の更なる発展に取り組んでまいります。
次に、スポーツの分野についてでございます。
スポーツ環境の整備といたしましては、総合体育館アリーナに空調設備を設置し、季節を問わず安全にスポーツを楽しんでいただけるよう、本年10月の利用開始に向けて、引き続き、整備を進めてまいります。
また、スポーツ事業の展開につきましては、性別、年齢、国籍、障がいの有無、経済的事情等に関わらず、誰もが「スポーツに出会い、楽しみ、つながるまち ふじみ野」の実現を目指して、取組を進めてまいります。
続きまして、環境の分野に関する取組についてでございます。
環境にやさしく、ごみの少ないまちふじみ野を構築するため、令和8年度から第3期環境基本計画前期行動計画及び第5期一般廃棄物処理基本計画の策定に着手いたします。環境基本計画につきましては快適で良好な環境の確保やゼロカーボンシティの実現に向けた施策を、また、一般廃棄物処理基本計画におきましては更なるごみの少ないまちふじみ野を目指して市民の皆様と共に取り組むための施策を計画に盛り込んでまいります。また、リチウムイオン電池対策につきましては、本年2月16日から公共施設5か所に回収BOXを設置いたしました。今後におきましても、環境センター等における火災事故の防止、そして、資源化の推進に向けて、取組を進めてまいります。
続きまして、産業振興の分野についてでございます。
商店街空き店舗対策事業補助金を拡充し、創業支援事業ステップアップ補助金と共に創業者への支援の強化及び商店街の賑わい創出を図ってまいります。
また、農業支援策につきましては、土壌病害虫防除推進事業費補助金等の補助メニューを継続し、営農経費に係る負担の軽減に向けて、支援を行ってまいります。さらに、認定農業者等への支援につきましては、農業機械の購入や施設等の整備に係る農業生産改善事業補助金を拡充するとともに、近年増加しているイネカメムシによる被害の予防支援といたしまして、農作物病害虫防除事業補助金の拡充も図ってまいります。
5 福祉部
次に、福祉部所管の主な取組についてお話しいたします。
高齢者や障がいのある方、生活に困難を抱える方など、支援を必要とする状況は多様化・複雑化しており、地域全体で支え合う仕組みの重要性はこれまで以上に高まっております。本市では、こうした社会情勢を踏まえ、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、地域共生社会の実現に向けた取組を進めております。
地域福祉の現場におきましては、民生委員・児童委員をはじめとする地域の担い手が見守りや相談支援など、きめ細かな支援を担っていただいているところでございます。昨年12月に民生委員・児童委員の一斉改選が行われ、自治組織の皆様のご協力の下、152名の方々が委嘱されました。しかし、近年、見守り対象者の増加や活動内容の多様化により負担が増している中、地域の担い手の確保は年々厳しい状況となっており、5つの地区全てにおいて欠員が生じております。こうした状況を踏まえ、令和8年度におきましては、民生委員・児童委員の皆様が安心して活動していただけるよう、個人活動費を見直し、増額するとともに、令和6年度から導入した民生委員協力員制度を活用しながら、引き続き、民生委員・児童委員活動の負担軽減と支援体制の強化に向けた取組を進めてまいります。
次に、障がい者支援といたしましては、障がい福祉施策を総合的かつ効果的に推進するため、障害福祉サービス等の提供体制の確保に向けて、令和8年度におきましては第3期障がい者プランを策定いたします。重度の障がいのある方の親亡き後の課題や医療的ケアを必要とする方の日中支援の場の確保などに加え、障がいのある方が住み慣れた地域で安心して暮らしていくことができるよう、必要な公的支援及び地域での支え合いや支援に向けた目標と方策を定めてまいります。
また、医療的ケアを必要とする方が、災害時において安心して避難し、必要な支援を受けられる体制づくりが求められております。このため本市では、令和7年度に市内法人と「医療的ケア児等の支援に関する連携協定」を締結し、災害発生時に医療用物品の提供を受けることができる体制を整えたところでございます。令和8年度におきましては、福祉避難所における非常用電源の確保を進め、人工呼吸器など電源を必要とする方が安心して避難できる環境を整えてまいります。
きまして、高齢者施策についてでございます。
全ての団塊の世代の方々が75歳以上になり、総人口に占める後期高齢者の割合が増加する中で、本市では、健康寿命を延ばし、自分らしい暮らしをできるだけ長く続けられるよう、これまで様々な取組を進めてまいりました。そして、令和7年度には大井総合福祉センターにおいて、「リハビリ職による運動教室」を開催し、膝痛や腰痛予防などをテーマとして、自分でできる介護予防の方法や健康運動広場に設置している運動機器の活用方法等の指導を行ってまいりました。令和8年度におきましては、この事業を更に充実していくとともに、リハビリ職のアドバイスの下で、介護予防に有効な運動機器を新たに導入し、市民一人ひとりの自主的な介護予防の促進に向けて、取り組んでまいります。
次に、孤独・孤立への対応や生活困窮者支援につきましては、国の制度改正や社会情勢の変化を踏まえ、本市では、重層的支援体制の下で、生活困窮者自立支援相談を実施してきたところでございます。また、就労準備支援や家計改善支援、子どもの学習・生活支援につきましては、生活保護受給者への支援と一体的に実施し、困窮の深刻化を防ぐとともに、生活の自立に向けた支援など、相談支援体制の充実を図る取組を進めてまいりました。今後におきましても、福祉部門に限らない横断的な相談体制の推進を図るとともに、地域の皆様と連携した見守りや居場所づくりなどを通じて、人と人とのつながりを大切にした地域づくりを進め、誰一人取り残されることのない地域共生社会の実現を目指してまいります。
6 こども・元気健康部
次に、こども・元気健康部所管の主な取組についてお話しいたします。
保育所の需要は高い状況が続いております。民間保育園等と連携し、特に需要の高い低年齢児の保育枠の拡大を図ってまいります。さらに、いわゆる育休退園制度につきましては、段階的にではございますが、今後見直しを行い、園の継続利用によりお子様の生活環境を維持し、子育て世帯を支援してまいります。
また、保育所などに通っていないお子様に対しましては、その育ちを応援する乳児等通園支援事業、通称、こども誰でも通園制度に対応するため、令和8年度から市立保育所2か所で事業を開始いたします。また、円滑な利用が図れるよう、今後事業を実施する民間保育園や幼稚園とも連携してまいります。
また、産後の母子に対して心身のケアや育児のサポートを行う産後ケア事業につきましては、令和7年度までの宿泊型に加え、令和8年度から新たに日帰り型と訪問型を導入し、利用者の選択肢を増やし、安心して子育てできる環境を整えてまいります。そして、産後うつ病の予防等のために産婦健診補助を充実させるとともに、支援が必要な世帯を把握し、適切な支援につなげていくため、新たに1か月児健診への助成をスタートいたします。
さらに、夜間等におけるお子様の急な体調不良時などにスマートフォンなどにより医師に相談できる小児科オンライン相談事業を令和8年度から試行的に実施し、子育ての不安軽減を図ってまいります。
また、本市におきましては、母子保健・児童福祉の両機能が連携・協働する「こども家庭センター」を令和6年度に設置し、全ての妊産婦、子育て世帯、子どもを対象に、妊娠期から子育て期まで切れ目のない一体的な相談支援を行ってまいりました。そして、令和7年度には、市内小中学校の児童生徒を対象にヤングケアラーの実態調査を実施したところでございます。令和8年度におきましても、継続して実態調査を行い、支援が必要な子どもの把握とその後のフォローに努めてまいります。
次に、児童発育・発達支援センターにつきましては、令和8年度からこれまでの子育て支援課からこども家庭センターへ移管し、名称を「こども発達支援センター」に改め、引き続き、地域の障がい児支援の中核機能を発揮してまいりたいと考えております。さらに、発達に特性のあるお子様を早期に専門的な療育につなげられるよう、これまで以上に母子保健の取組と連携しやすい組織としてまいります。
続きまして、健康づくりについてでございます。
健康寿命の延伸は、生活の質の向上に大きく寄与するものであります。令和7年度にリニューアルした元気・健康マイレージ「ふじみん元気・健康ポイント」は、ウォーキングなどの健康づくり活動でポイントが貯まり、健康づくりに励む新たな参加者が増えております。外出することで自然と歩く機会が増え、心の健康やストレスの軽減、社会とのつながりも深まります。日頃から市内の様々な施設を活用し外出機会を増やすなど、市民の皆様が外出するきっかけとなる仕組みづくりを更に推進してまいります。また、社会参加の促進に向けて、各地域における自主的な健康づくりの活動への支援に注力してまいります。そして、健康寿命の延伸のためには、高齢期の骨折の予防も非常に大切であります。令和8年度から新たに骨密度検診を実施し、早期に骨粗しょう症を発見するとともに、生活改善や治療による骨密度の維持と将来の骨折リスクの低減につなげてまいります。
7 都市政策部
続きまして、都市政策部所管の主な取組についてお話しいたします。
初めに、上福岡駅東口駅前広場の整備についてでございます。
上福岡駅東口の整備は、交通結節点機能の強化とともに、市の玄関口となる駅前環境を創出し、住みやすさだけでなくこのまちを訪れた多くの方々が「住みたい、住んでみたい」と思っていただけるような魅力的なふじみ野市を実現するため、全力で取り組んできたところでございます。これまでも、狭隘な駅前を通行する歩行者の安全性の向上を目的に横断歩道橋を設置するなど課題解決を図ってきたところでございます。そして現在、三井住友銀行上福岡支店跡地を活用しての整備を進めることとなりました。これにより駅前広場整備がこれまでの状況から大きく前進する目途が立ったものと思います。今後は、これまで以上に事業の進捗度が増すものと考えております。引き続き、地権者のご理解、ご協力をいただきながら、利用しやすく魅力的な駅前広場となるよう、取り組んでまいります。
次に、市内循環ワゴン「ふじみん号」についてでございます。
ふじみん号の利用者数は毎年増加しております。令和7年度は、上福岡駅の東口及び西口の駅前広場にふじみん号の利用方法やコースマップ、そして市内の主要な施設の位置を示した情報板を設置したところでございます。今後におきましても、ふじみん号の利便性の向上に向けて、取り組んでまいります。
次に、運動公園の更新事業についてでございます。
運動公園内の野球場につきましては、現在、改修工事に着手し、特にご要望がございましたスコアボードにつきましても新たに設置する計画としており、本年11月からの利用再開に向けて、工事を進めてまいります。また、第2運動公園内の体育館及び武道館の施設改修や空調設備の整備につきましては、現在進めている総合体育館の空調工事の完了後、速やかに工事に着手できるよう、準備を進めてまいります。
次に、空家対策についてでございます。
本市では、管理が不十分な空家の所有者等に対する指導を強化するため、令和7年度に空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく「管理不全空家等」を判定するためのマニュアルを整備し、認定事務に取り組んでおります。令和8年度は、所有者等に対し、管理不全の解決に向けた指導等を重点的に実施し、良好な住環境の保全を図ってまいります。
次に、道路新設改良事業についてでございます。
本市と三芳町との行政境となっております、通称、八軒家交差点の整備事業につきましては、埼玉県及び三芳町と連携し、令和3年度より整備を進めてきたところでございます。そして、令和8年度に本市が歩道等の拡幅整備工事を実施することにより、本事業は完了いたします。歩行者等の安全確保に向けて、整備工事を進めてまいります。
次に、交通安全対策についてでございます。
道路交通法の一部を改正する法律が本年4月1日に施行されることにより、自転車等の軽車両の交通違反に対して「交通反則通告制度」、いわゆる青切符制度が導入されます。また、道路交通法施行令の一部改正が本年9月1日に施行されることにより、主に地域住民が日常生活で利用するような中央線を有しない道路、いわゆる生活道路につきましては、自動車の法定速度が時速30キロメートルに引き下げられることとなります。これらの改正内容の周知に努めるとともに、市民の交通安全意識の向上に向けた取組や啓発活動を進めてまいります。
次に、公共下水道事業についてでございます。
江川3号雨水幹線、通称、川越江川の下流部における浸水被害の軽減を図るべく、様々な取組を進めてきたところでございます。本年3月に川崎調整池及びポンプ場が完成することに伴い、令和8年度におきましては、川崎調整池を効果的に活用していくため、維持管理に努めてまいります。さらに、浸水想定シミュレーションにおいて流水断面に余裕があると判断した雨水管渠について、管渠内への貯留を目的とした堰を設置するため、令和8年度は実施設計を行い、浸水被害の軽減に向けて、取り組んでまいります。
また、昨年1月に八潮市において発生した下水道管の破損に起因すると考えられる道路陥没事故を受け、下水道管路特別重点調査を実施いたしました。その結果に基づき修繕を行うとともに、同様の事故が起こらないよう、更なる点検・調査を実施してまいります。
次に、水道事業についてでございます。
震災時における耐震対策として、水道管路におきましては、耐震性の低い石綿セメント管の更新事業を継続的に行ってきたところでございます。本年3月に石綿セメント管の更新が完了することから、今後は、管路更新計画に基づき、順次、優先度の高い老朽管を更新するとともに、旧市町の行政境で分けられている配水区については東武東上線を基準として東西に分ける配水区の再編事業を進めてまいります。
8 教育部
最後に、教育部所管の主な取組についてお話しいたします。
令和8年度は、第3期ふじみ野市教育振興基本計画の基本理念「あったかな絆で未来を紡ぐふじみ野の『共育』ーFujimino Well-beingー」の達成を目指し、各教育施策に取り組んでいく2年目の年となります。
まず初めに、教育環境についてでございます。
「子ども優先のまちづくり」を政策の中心に掲げ、教育環境の整備、学習の質の向上に、これまでも積極的に取り組んできたところでございます。
施設面では、これまで、全小中学校の校舎や体育館の空調、トイレの洋式化、バリアフリー化などの整備を進めており、児童生徒や保護者、教職員などからは高い評価をいただいております。引き続き、子どもたちの良好な教育環境の向上を図っていくため、令和8年度も計画的に照明のLED化や福岡中学校の校舎A棟の長寿命化改修工事、花の木中学校、東原小学校の校舎大規模改造工事に着手してまいります。また、東原小学校の増築校舎は令和8年の夏に完成し、2学期から使用開始を予定しております。
また、学習面では、GIGAスクール構想の第2期を推進するため、学習ツールである一人1台端末のタブレットを高性能で堅牢なものへと転換し、ICTの先端技術の活用とこれまでの実践的学びの組み合わせによって、児童生徒にとってこれまで以上に個別最適な学び、協働的な学びを推進するとともに、タブレットを紙や鉛筆など文房具のように使いこなせるよう、授業での活用機会を増やしてまいります。さらに、単元テストなどにタブレットを活用する、CBT化(コンピュータ ベースド テスティング)を段階的に導入していくため、教育委員会にプロジェクトチームを立ち上げ、児童生徒や教職員が使いやすく、習熟度などが分かりやすく、そして、保護者の皆様にも学習成果が分かりやすいよう、効果的な運用方法などの検討を行ってまいります。
次に、部活動の地域連携につきましては、主役である生徒の思いや意見を十分に聞き取りながら、慎重に検討を進めてまいります。中学校の部活動からさらに生涯スポーツ、文化活動につながっていけるよう、生徒、部活動顧問、地域指導者などを交えた協議の場を設け、本市の実態に合った「ふじみ野市版 部活動の地域連携」の構築を目指し、計画的に進めてまいります。
次に、学校給食費についてでございます。
今後、詳細が示される国の負担軽減措置を活用し、小学校の給食費につきましては、市独自の一部負担と併せ、保護者に負担を求めない、保護者負担ゼロでの運用を進めてまいります。また、中学校の給食費につきましては、食材価格高騰への対応として、市独自で月額1,300円の公費負担を行い、保護者の負担軽減を図ってまいります。子どもたちの成長を支える学校給食につきましては、質、量を維持し、安全・安心で美味しい給食を提供し、食育を推進してまいります。
続きまして、社会教育の分野についてでございます。
社会教育事業につきましては、文化施設をはじめ、公共施設や様々な地域資源を活用し、施設や場所に捉われず展開し、文化事業とも連携しながら社会教育の推進を図ってまいります。
また、現在、本年9月の博物館の開館に向けて、旧大井図書館・大井郷土資料館の改修工事を進めており、郷土ふじみ野の歴史と文化を保存し、次世代へ継承していく新たな拠点として、更には、歴史や文化を総体的に学べる学習の場、人が集まりつながる憩いの場として整備してまいります。開館後は、子どもからお年寄りまで様々な年代に末永く親しまれるよう、本市の歴史映像やジオラマなどを数多く展示し、定期的に内容の更新を行ってまいります。また、市民参加型の体験学習など、見て、触って、楽しめる工夫と共に近隣のステラ・ウェストや文京学院大学などと学社連携事業を展開してまいります。
結びに
さて、テレビや新聞、インターネットなどを通じて、目まぐるしく飛び交う様々な情報を得ていることと思います。世界に目を向ければ、紛争が絶えることはありません。ロシアによるウクライナ侵攻もこの2月末で5年目に入ります。米国の仲介による停戦に向けた動きはあるものの、依然として先行きが不透明な状況にあると見受けられます。また、イスラエルとイスラム組織ハマスとの間でも現在停戦状態にはありますが、予断を許さない状況にあると思います。また、我が国においては、昨年12月、沖縄本島より南東の公海上空で、航空自衛隊のF-15戦闘機が中国海軍の空母「遼寧」から発艦したJ-15戦闘機に対し、対領空侵犯措置を実施していたところ、当該中国軍機が自衛隊機に向けて、断続的にレーダー照射を行うという事案が同日二度にわたり発生しました。日中関係も緊張した状況が続いております。ある新聞では次のような論説がありました。「いまは平時なのか、それとも戦時なのか。この問いはもはや意味をなさなくなるだろう。2026年には、紛争の火種が世界でさらに広がり、両者を隔てる境がさらに曖昧になる恐れがある。世界を覆いつつあるのは平時でも戦時でもない、その中間の状況だ」との記述がありました。とても悩ましい内容であります。
話は変わりますが、昨年も触れさせていただきました地球温暖化についてであります。このこともとても気になる課題であります。昨年5月の出来事でありますが、スイス南部にあるブラッテン村において谷の上流にある氷河が崩壊し、水や氷が交じった土石流が村をのみ込んでしまいました。村があった谷は深さが最大で数十メートル、長さが2キロメートルにわたり氷や土砂で埋まり、村の9割が消滅してしまったそうであります。住民は事前に避難していたということですが、愛着を持って暮らしていた風光明媚な土地が一瞬にして消えてしまったことに言葉を失ったのではないでしょうか。アルプスの氷河が後退している映像は時折テレビで見ることがあります。氷河の減少ペースは加速しているようであります。日本にはスイスのような氷河はありませんが、無関心ではいられません。季節の移り変わりに特徴ある我が国においても、気候変動が感じられます。積雪地帯の山々に雪が降り積もり、春から夏にかけて雪解けが少しずつ進むことにより調節機能が働いていたものが、近年では、冬が終わったかと思ったらいきなり気温が高くなるような気候であり、季節感が無くなってしまったように感じます。その影響により調節機能が効かなくなると、思わぬ災害が起きたり、ダムや河川の利水が生活に大きな影響を及ぼすことになってしまいます。さらに、身近なところに目を向けてみますと、海水温の上昇により牡蠣やホタテの養殖が打撃を受けたり、大衆魚と言われていた魚が高級魚と言われるようになってしまったり、私たちの食卓にも影響が及んでいます。
こうした現象は、今起きていることのごく一部でしかありません。身近なところでも様々な問題があります。これらの解決に向けた努力は必要ですが、容易に解決できるものではありません。著しく変化する社会情勢、地球温暖化の影響など、予期せぬ事象が発生する可能性も否定できません。いかなる状況にあっても、市民の皆様が安心して暮らしていける市政運営を行っていくことが私の使命であります。
さて、昨年、本市は20年の節目を迎えました。本市の広報1月号をご覧いただいたかと存じますが、恒例の企画である「新春座談会」におきまして、ふじみ野市誕生と同じ年度に生まれた6人の若者たちと対談をさせていただきました。一人ひとりがそれぞれしっかりとした発言をする姿に、「頼もしい存在だな」とつくづく感じたところです。そして、1月12日に開催した「二十歳の集い」に集まった若者たちに向けて、「輝かしい未来に向けて、勇気を持って一歩を踏み出してほしい。そして、積極的に挑戦し続けてください」と私からのメッセージを贈りました。私たちを取り巻く環境は激動し、目まぐるしく変化していく時代であります。どんな困難をも乗り越え、頑張っていく若者たちにエールを送り続けたいと思います。
二十歳を迎えた若者たちが沢山の経験を積み重ねて成長してきたように、市民の皆様と共に発展・成長してきたふじみ野市。迎えた大きな節目は、合併以前から今日までの歴史を振り返る素晴らしい機会となりました。私たちがこうして暮らせているのは、まだまだ物質的に豊かではなかった時代にこの地域のために一生懸命に汗を流してくれた先人たちの努力があったからこそであります。今、私たちがやるべきことは、先人たちが頑張ってきてくれたように、未来ある子どもたちのために、汗を流すことだと思います。そして、頑張ってきてくれた先人たちに安心して暮らしていただけるよう汗を流すこと。これから次代を担っていく子どもたちに重い負担を残すわけにはいきません。20年の歩みを進めてきたふじみ野市。市民の皆様と共に築き上げてきた歴史は、挑戦し続けてきた輝かしい軌跡であります。迎えた感慨深いこの節目は、ゴールではありません。新たなスタートの時です。挑戦はまだまだ続きます。まさに「未来に向けて 今、ここから」であります。
このまちで暮らす
全ての市民が一つの家族のような
あったかいまちにしたい
そして何より大切なことは、
子どもたちの笑顔を増やすこと
この思いを胸に、市民の命と暮らしを守ることを第一に、引き続き全身全霊で取り組んでゆく所存でございます。
市民の皆様、そしてここにお集まりの議員の皆様におかれましては、なお一層のご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の令和8年度施政方針とさせていただきます。
令和8年2月20日 ふじみ野市長 高畑 博



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更新日:2026年02月27日